「ターコイズという石について」

そもそも「ターコイズ」は歴史の古い石で、古代エジプト、メソポタミアなどの古代文明でとても愛されていました。この頃のターコイズの主な産地は、ペルシャ(現在のイラン)です。

イランではペルシャ語が使われイランの国の石は「ターコイズ」です。さらにターコイズは最も古くから採掘されていたジェムストーン(天然石)のひとつで、その歴史はエジプトのシナイ半島、紀元前6000年までさかのぼることができます。

英語の「turquoise」は、「トルコの石」を意味するフランス語「pierre turquoise」が語源とされていますが、そもそも「ターコイズ」の産地はトルコではなく、ペルシャ(現在のイラン)が原産地です。

原産国でもないトルコが、何故ターコイズの由来となっているのか?その理由は、トルコ経由でトルコの商人からヨーロッパに広まったためと言われています。

ペルシャでは紀元前5000年からターコイズが採掘されていましたが、実はターコイズ産地の一つ、アメリカ国内でのターコイズの歴史はとても浅く、この僅か100年ほど1800年代からその歴史は始まります。

ターコイズの誕生石としてのもつ意味は、成功・繁栄・守護と言われています。ターコイズはディープブルーからライトグリーンの不透明な鉱物で、化学的には水酸化銅アルミニウム燐酸塩です。
化学式は CuAl6(PO4)4(OH)8・4H2O と表されます。良質のものはとても貴重で、半貴石ですが古来より宝石の1つとみなされています。(一般的には、宝石はモース硬度8以上のもの) ターコイズという石は、長波長の紫外線を当てると、蛍光を発することがあり、緑、黄色、明るい青などに光ります。短波長紫外線やX線には反応しないのも特徴の1つです。(↑蛍光発色は、試してみたい)

その鮮やかな色合い「ターコイズ ブルー」の為に、数千年の昔から「装飾品としての宝石」として大切にされてきました。近年では他の多くの不透明な宝石類と同様に、表面処理されたものや模造品・合成品(いわゆる練り物)などが非常に多く市場に出回っていて専門家でもその鑑定は難しいといわれ問題となっています。

ターコイズは、十字軍(東方の文物が西ヨーロッパに到来するきっかけとなる)の時代にヨーロッパ各地に広まったため、この石が「トルコの石」と呼ばれるようになりました。もとは古フランス語で「トルコの」を表す形容詞だった”turquoise”と言う言葉が、青の色みの一つ「ターコイズという色」を表すようにもなりました。

ターコイズは、実際にトルコでトルコ石(ターコイズ)が産出されていたわけではなく、アトラス山脈周辺の砂漠で産出されたものが貿易で<トルコを経由してヨーロッパへ広がったのちに>なじみ深い宝石になり、「トルコ石(ターコイズ)」と呼ばれるようになったという説が一般的です。現在のトルコからトルコ石の産出はありません。それもこの事実を裏付けています。

ターコイズは人類が初期に掘り出した歴史ある貴重な宝石うちの一つですが、歴史的な産出場所では既に多くが採掘により枯渇しています。ターコイズは、一般的に鉱脈の範囲が狭く、砂漠地帯で採掘されるために、小規模で季節限定の操業である場合も少なくありません。採掘は、ほとんどが手作業です。しかし、特に米国では、ターコイズはしばしば大規模な銅の採掘事業の副産物として回収されています。少なくとも2000年以上にわたり、イラン(ペルシャとして知られたこの地域)は、ターコイズのもっとも主要な産地でした。

・・・というのも、高品質のターコイズが最も多く採掘されていたためで、鉱脈はイランのホラーサーン地方の主要都市マシュハドから25キロメートルにある標高2012メートルのアリ・メリサイ山(Ali-mersai)に限られました。これらの採掘所はシナイ半島のものと合わせて、最も古くから知られています。 イランのトルコ石(ターコイズ)はしばしば長石と置き換わる形で見つかります。一般に白い斑点が付いているが、その色合いと硬さは他の産地のものより優れていると考えられいます。

イランのターコイズは何世紀にも渡って採掘されて取引されてきており、おそらくヨーロッパに最初に渡ったのはイランのものであったろうと考えるのが妥当です。

シナイ半島で少なくとも第1王朝(紀元前3000年頃)または恐らくそれ以前から、古代エジプトでターコイズは、シナイ半島からエジプト人により採掘されていました。この地域にはおよそ650平方キロメートルに渡る6か所のターコイズ鉱山があり、それらすべては半島の南海岸にあります。

これらの中で歴史上もっとも重要なのは、セラビト・エル・カジムと、ワジ・マガレで、現在知られた鉱山の中で最古のものだと言われています。前者はハトホル(ハトホル女神に捧げられた神殿で、クレオパトラのレリーフが残る。これらはプトレマイオス朝時代<紀元前246年-紀元前222年 クレオパトラの時代>の建造物)の古代の神殿からわずか4キロメートルの場所にあります。

アメリカでのターコイズは、石理<岩石の組織,構造ともいう。 岩石を構成する鉱物粒の大きさ、形、鉱物の組合せなどを示す>か、岩盤の割れ目を埋める形、または小さな塊状で産出するものほとんどでその大部分が小さいサイズです。

その色合いや耐久性は、イラン産のものと同等で、稀にかなり上質のものが見つかることもありますが、大部分のアメリカ産ターコイズは低いグレードのもの(いわゆるチョーク ターコイズ)です。
古代プエブロ族やナバホ族などは、ターコイズをお守り(守護の石)として崇めていました。インディアンジュエリーの歴史は、実は浅く銀細工の技法もスペインや日本(甲冑・刀剣制作)から1800年代(※)にアメリカにもたらされました。

※西部開拓時代(せいぶかいたくじだい、American Old West)とは、19世紀(特に1860 年代に始まり1890年のフロンティア消滅まで)における、北アメリカの時代区分の一つ。

オールド・ウェスト (Old West) 、ワイルド・ウェスト (Wild West) とも呼ばれています。カリフォルニア・ゴールドラッシュ(1848年-1855年)ゴールドラッシュ時代の開拓地が突然現れその後、急激に衰退します。

これらも、1800年代の出来事で、実はイラニアン(ペルシャ)ターコイズの歴史に比べたら、近年の出来事なのです。(1800年代は、日本では江戸時代にあたります)

鉄分の含有率によってグリーンやイエローが混じることもあり、一般的に脆く人工的に加工処理しなければ宝飾品として用いることができない為(強度・硬度的に)、スタブライズド処理されている事もあります。(工業品としてのターコイズ)

アリゾナ州のターコイズ鉱山(主にキングマン鉱山)などは、価値の面では現在最も主要な産地で、キングマン鉱山のスカイブルーや、ビズビー鉱山のビズビーブルーが天然ターコイズの品質のよい指標の一つとなっています。アリゾナ産のターコイズは、多くが銅採鉱の副産物として採取されています。また、ネバダ州はアメリカ国内でのもう一つの大産地であり、個人鉱山を含め200ヵ所ほどのターコイズ鉱山が開かれていました。(多くはすでに閉山)

さらにネバダ産のものは極稀に、「蜘蛛の巣状基質(スパイダーウェブ)」を形成し、とても魅力的な茶色や黒の褐鉄鉱の石理(組成・ベインとも呼ぶ)で特徴的なものがあります。

アメリカや日本ではスパイダーウェブが入っている稀少なターコイズの価格は高く高値で取引され、好んでコレクションされています。

世界で最も稀少価値が高く有名なターコイズは、ネバダ州でごく僅かに採掘された濃いブルーに細かなスパイダーウェブの「ランダーブルー ターコイズ」で、ハットマインとも呼ばれ(帽子で隠れるほど小さな鉱山という意味)、現在では数十カラット以上の大きな物は100万円以上で取引されることもあります。

ターコイズの慢性的に不足ぎみな供給量を補う試みとして、ほとんどのアメリカ産ターコイズはスタブライズド処理(人工処理)が施され強化されています。

これらの人工処理には、ワックスを塗る単純な方法や、染色や樹脂浸透法まで、さまざまな技法が存在する。個人鉱山などで採掘された人工処理が施されていないターコイズは「ナチュラル(天然)」と呼ばれています。入手しづらいこともあり稀少な為それらの価格は高めです。一般的に天然石屋で売られる人工ターコイズは市場の70%以上を占めると言われており、それゆえに「本物の天然なターコイズ」を手にする機会はとても低くなります。

ターコイズは、日本においては18世紀(1701-1800年)までほとんどその存在は知られていませんでした。アメリカでのターコイズの歴史はこの100年程度で、とても浅いのですが、すでに多くのターコイズ鉱山は掘りつくされて閉山しているので、入手難なターコイズは多く存在します。

ターコイズという不思議な石。クレオパトラまで登場するのか、とか、ゴールドラッシュとか、インディアンジュエリーの技法が?なんて、思いも様々。ターコイズの歴史は長いのですが、ペルシャ(イラニアン)ターコイズがその根源ってお話でした。

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そして、本物のペルシャ(イラニアン)ターコイズ、お一つコレクションにいかがですか?

 

(地球屋フォアテイルズ 2019年07記載 不許複製

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